ゼレンスキー氏、長距離ミサイルの供与を要請 「防衛に不可欠」

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ロシア軍による攻撃を受けて損傷した建物の横にあるクレーターから出ようとする女性=26日、ウクライナ・キーウ郊外/Roman Pilipey/Getty Images

ロシア軍による攻撃を受けて損傷した建物の横にあるクレーターから出ようとする女性=26日、ウクライナ・キーウ郊外/Roman Pilipey/Getty Images

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、ロシアの侵攻から命を守るために必要だとして、米国などに長距離ミサイルの供与を要請した。毎晩恒例のテレビ演説で語った。

ゼレンスキー氏は不可欠な兵器として、特に米国製の地対地ミサイル「ATACMS」を挙げ、東部ドネツク州のコンスタンチノフカや北東部ハルキウなどの防衛に必要だと訴えた。

ゼレンスキー氏によると、コンスタンチノフカでは同日、ロシア軍の砲撃で市民3人が死亡、14人が負傷した。同氏はウクライナ領内の各地で砲撃が日常化していると述べ、「ロシアのテロに対する防衛を目的とした武器供与にタブーを設けるべきではない」と主張した。

ATCMSの射程は約320キロで、米国が4カ月前に供与を始めた高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」の約4倍に上る。

米国はこれまで、ATACMSがロシア国内の標的に対する攻撃に使われることを懸念し、供与を見送ってきた。

ゼレンスキー氏はこの日の演説で、ロシア軍の人員や装備の陸上輸送を請け負う185の法人、個人を対象とした新たな制裁にも言及。「ウクライナ国内の資産を凍結し、既存の施設はこちらの防衛に使う」と述べ、他国にも同様の資産凍結を呼び掛けた。

同氏はまた、国際オリンピック委員会(IOC)がロシア選手の国際大会復帰を認めた判断に抗議し、国際競技連盟の会長らに再考を求める書簡を送付。ロシア選手が国際大会に出場すれば「ロシアの侵略を正当化し、テロのシンボルを使い始めるのも時間の問題だ」と主張した。

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