ザポリージャ原発で職員激減、事故の恐れは「毎日」とIAEA

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ウクライナ中南部にあるザポリージャ原発。ロシアの侵攻以降、職員が激減したという/Ed Jones/AFP/Getty Images

ウクライナ中南部にあるザポリージャ原発。ロシアの侵攻以降、職員が激減したという/Ed Jones/AFP/Getty Images

(CNN) 国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は28日までに、ウクライナ中南部にあるザポリージャ原子力発電所の現状についてロシア軍が同施設と近接の都市を昨年3月に占領して以降、職員が「大幅に減少」したと報告した。

最近訪れた首都キーウでの記者会見で述べた。「同原発のような規模の施設には通常、約1万人の従業員がいるが、現在は3000人前後の水準にある」と指摘。「低出力の稼働にとどまっている現段階では十分な人数」としながらも、「当然、懸念を抱かせる問題である」と釘を刺した。

軍事衝突が続く困難な環境の中で得られた前向きな材料は、緊急対応の運営を約1年も迫られ続けている同原発のシステムの強靱(きょうじん)さであるとも説明。その上で危険な状況であることに変わりはなく、IAEAは大きな不安を持っているとも警告した。

「核災害あるいは放射性物質が拡散する深刻な事態が起きる可能性は毎日ある」とし、原発周辺で保護区域を設定することは不可欠の対策とも強調した。

その上で、国際社会がザポリージャ原発を襲う状況に関心を寄せなくなることへの危惧を表明。「このことが当たり前になり、人々がIAEAは驚かせるためにうそをついていると尋ねるかもしれないようなことを心配している」とも述べた。

同原発や周辺地域は前線の一つとも化しており、グロッシ氏によると最近も大きな爆発が2件起きた。IAEAは安全管理を確保するため複数の専門家を同原発に常駐させてもおり、正常な業務を続けているとした。

グロッシ事務局長は保護区域の設定問題などを詰めるため近くロシアを訪れる予定となっている。

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