ザポリージャ原発の交渉、「簡単ではない」 ロシア外務次官
(CNN) ロシアのリャブコフ外務次官は、ウクライナ中南部にあるザポリージャ原子力発電所の周辺に安全保護区域を設定するとの交渉について、ウクライナ側が交渉を長引かせていると述べた。ロシア国営RIAノーボスチ通信がインタビューの様子を30日に公開した。
リャブコフ氏は「交渉のプロセスは簡単なものではない」とし、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長に対してロシア側の提案を伝えたと述べた。リャブコフ氏によれば、ウクライナ政府がグロッシ氏に明確な回答をしておらず、ウクライナが交渉を長引かせているようにみえるという。
グロッシ氏は昨秋以来、ロシア軍の占領下にあるザポリージャ原発の周囲に安全保護区域を早急に設定するよう繰り返し求めている。
ウクライナは、ロシア軍が敷地内に大型兵器を保管しており、ウクライナ軍が原子炉に直撃するリスクなしで反撃できないことを知りつつ攻撃を行うための隠れみのに原発を使っていると繰り返し非難している。
RIAノーボスチ通信によれば、リャブコフ氏は、核の脅迫のためにザポリージャ原発を利用しているとの印象を与えているとウクライナ政府を非難したほか、IAEAには施設の安全に干渉する権利はないと主張した。