「死んだ方がよかった」 絶望感募らせる被災者、国際支援見通せず シリア

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がれきと化した自宅の跡地に立ち尽くす子ども/Pete Langley/CNN

がれきと化した自宅の跡地に立ち尽くす子ども/Pete Langley/CNN

病院には複雑な手術を必要とする何十人もの患者が残され、多くは集中治療を受けている。必要な物資や器具はまだ届かない。

シリアの人たちは言う。内戦の暗黒の中で助けを求めた自分たちの声は無視され、今再び、国際支援が届かないまま困難と向き合わなければならないと。

イドリブ県とアレッポでは、集落の建物が全て倒壊した地区もある。CNNは11日、特に大きな被害が出ているイドリブ県の被災地で、住民が素手や園芸用具でがれきを掘り起こす姿を目の当たりにした。

生存者発見の希望は全て失われた。ただ、死者を葬りたいという思いだった。

子どもたちはがれきをかき分けて家族の遺体を探していた。兄弟、いとこ、めいとおいを探しているという男性もいた。

「21人。そのうち2人は子どもなんだ」。そう語る男性は、表情も感情も失っていた。

シリアのこの地の生活は、果てしなく続く喪失と悲しみの繰り返しのように見える。ほとんどの住民は、シリア政権とロシアによる攻撃を逃れて何度も自宅から避難していた。

同地を襲った最悪の自然災害の後も、国際社会が緊急援助に動かなかったことで、住民は一層失望感を強めている。

「シリア民間防衛隊」(通称ホワイトヘルメッツ)のイスマイル・アブドゥラさんは、繰り返し援助を訴えてきたが何の反応もなかったと憤る。

「爆撃をやめるよう世界中に百万回も訴えたが、誰もやめなかった。彼らは化学兵器を使った。今回の人道危機の後も、シリア北西部の人口は人間とみなされなかった」とアブドゥラさんは言う。「もしも重機や捜索救助機器が届いてがれきの下に閉じ込められた人たちを探し出すことができていれば、もっと多くの人を救出できていた」

捜索開始から108時間が経過した後の10日、シリア民間防衛隊は救出活動の打ち切りを発表し、以後は捜索と収容に専念した。

被災地は過酷な冬の影響で、人道危機的な状況に陥りつつある。

適切な器具があれば、もっと多くの人の命を救うことができたと、イスマイル・アブドゥラさんは語る/Kareem Khadder/CNN
適切な器具があれば、もっと多くの人の命を救うことができたと、イスマイル・アブドゥラさんは語る/Kareem Khadder/CNN
がれきの中をさまよう子どもたち/Jomana Karadsheh/CNN
がれきの中をさまよう子どもたち/Jomana Karadsheh/CNN

テントがある住民はまだ幸運だが、なければ子どもたちと一緒に野営するしかない。

「木の下で寝ていたけれど、あまりにも寒いのでここに来た」。2歳の孫を腕に抱いたウム・スルタンさんはそう言って泣き崩れた。「みんなと一緒に死んでいればよかった。そうすればこんな思いをせずに済んだのに」「生き延びても、こんなみじめさと苦しさの中で生きるしかない」

シリアの助けを求める声に世界が応えてくれるという希望は全て失ったとスルタンさんは言う。

7年前に家族で暮らす家を失い、アレッポでは空爆から逃れ、ここなら安全だと思ってトルコとの国境に近いこの場所に転居した。

「私たちは飛行機から逃れようとここに来た。空爆が私たちを殺していた」(スルタンさん)

地震が起きた夜、住民は裸足で悲鳴を上げながら路上に飛び出した。避難する場所はなく、大雨の中、ずぶぬれになって凍えていたとスルタンさんは振り返る。

「助けて、助けて、という悲鳴が聞こえた。それから静かになった。みんな死んだ。助けられる人が誰もいなかった。2日後、小さな男の子と女の子が引き上げられた。遺体はまだ温かかった」

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