「死んだ方がよかった」 絶望感募らせる被災者、国際支援見通せず シリア
11日の時点でトルコとシリアの国境地帯に並ぶ援助トラックの姿はなかった。代わりに遺体を乗せた車両の流れが続いた。この地震でトルコにいたシリア難民1000人以上が命を落とし、遺体となって故国に帰国していた。
男性たちは死者のために祈り、家族全員を失った母親の悲痛な叫び声が駐車場に響き渡った。
「こんな小さな男の子が……。こちらは小さな女の子だ」。遺体が次々にトラックに積み込まれる中、1人の男性がつぶやいた。
週末にかけて、ようやく支援物資の輸送が始まり、国連の車列がトルコから国境を越えてシリアに入った。
国連のマーティン・グリフィス緊急援助調整官は12日、トルコとシリアの国境地帯からツイッターに投稿し、シリア北西部の人たちについて「見捨てられたと感じても当然だ」と指摘。「我々はこれまでシリア北西部の人たちのために何もできなかった」「できるだけ早くこの失敗を正したい」と書き込んだ。