警官9人死亡、11人負傷 自爆テロか パキスタンで警察狙う襲撃相次ぐ
パキスタン・クエッタ(CNN) パキスタンのバルチスタン州で6日、自爆テロと思われる爆発があり、当局によると少なくとも警官9人が死亡、11人が負傷した。同国では警察を狙った襲撃事件が相次いでいる。
地元警察の幹部は、同州シビ地区で警官の乗った車両が標的にされたと語り、これまでに見つかった証拠から、自爆攻撃だったと思われると説明。捜査は現在も続いているとした。
その後この爆発について、新興の民兵組織テーリク・エ・ジハード・パキスタン(TJP)が犯行を認める声明を出した。
TJPからCNNに届いた声明によると、同組織は「武装ジハード」を使って「パキスタンにイスラム体制を確立する」目的で、2月23日に結成された。
TJPがパキスタン国内で大規模な襲撃事件を起こしたのは初めて。今回の襲撃に対するTJPの関与について、パキスタン内務省は確認していない。
シビ市内の軍病院によると、負傷した警官のうち3人は重体となり、病院で治療を続けている。
CNNが入手した現場の写真には、道路上にがれきが散乱し、当局が証拠を収集する様子が映っている。
バルチスタン州はパキスタンで最大の面積をもつ州で、長年にわたり、分離独立要求勢力による紛争が続いている。
パキスタンでは1月と2月にも、警官が襲撃されて多数が死傷する事件が発生。相次ぐ襲撃は、急激に悪化するパキスタンの治安情勢を物語っている。