ワグネルトップ、バフムートの戦いで「かなりの損失」認める
(CNN) ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏は29日、ウクライナ東部の要衝バフムートの戦いで「すでにウクライナ軍を実質的に壊滅させた」と主張しながらも、ワグネル側にも「かなりの損失が出ている」と認めた。音声メッセージで明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領のバフムートを最後まで守るという約束についての記者からの質問に対し、プリゴジン氏は「西側諸国を味方につけたウクライナと、少ない同盟国を持つロシアが戦っているとすれば、外国人部隊も展開するウクライナ軍とのワグネルの戦いはこの戦争、そして近代史における最大の転機となる」と答えた。
SNS「テレグラム」への音声メモでプリゴジン氏は、ワグネルが「ロシアを屈服させようとしている外国軍を壊滅させる」と述べた。
同氏はさらに「この戦争における大きな転機だ。というのも、ロシアの一つの軍だけがチェス盤に残り、他の駒はすべて除去されるからだ。ワグネルの兵士がバフムートの激戦で死に、ウクライナ軍らを外国の武器で抑え、ロシア軍に国益を守るためにさらに進軍する機会を与えれば、我々は歴史的な役割を果たしたことになる」と意義を強調した。
プリゴジン氏はここ数週間でバフムートやその周辺を数回訪れている。
ウクライナ軍とワグネルは共にバフムートで市街戦が展開されていることを認めており、ウクライナ軍はバフムートの戦況を安定させたと主張している。