西側諸国の制裁、ロ経済に打撃与える可能性認める プーチン氏
(CNN) ロシアのプーチン大統領はこのほど、ウクライナとの戦争の資金を枯渇させることを目的とした西側諸国の制裁がロシア経済に打撃を与える可能性があると認めた。
プーチン氏は29日のテレビ放送で「ロシア経済に押し付けられた違法な制限が確かに中期的に悪影響を与えるかもしれない」と発言した。国営タス通信が伝えた。
プーチン氏はこれまで、ロシア経済は依然として回復力があり、インフレやエネルギー価格の高騰を引き起こした制裁は西側諸国を苦しめていると繰り返し主張しており、今回のような自国経済への打撃を認める発言はまれだ。
プーチン氏によると、「東と南の国々」との強固な結びつきのおかげで、ロシア経済は昨年7月以降、成長を続けているという。これらの国々は中国と一部のアフリカ諸国を指すと思われる。
プーチン氏はまた、内需が経済成長の主な原動力となっていると述べ、その重要性を強調した。
ロシア政府の1月の歳入は前年同月比35%減、歳出は同59%増で、1兆7610億ルーブル(約3兆円)の財政赤字となった。
今年のロシア経済について、世界銀行は3.3%の縮小、経済協力開発機構(OECD)は5.6%の縮小を予想している。国際通貨基金(IMF)は横ばいを予想しているが、中期的には少なくとも7%縮小するとみている。
ロシアによるウクライナへの侵攻を受けて、西側諸国は昨年2月以来、1万1300を超える制裁を発表し、ロシアの外貨準備高約3000億ドルを凍結した。