中国の新たな駐米大使が着任 両国の関係改善に意欲
(CNN) 中国の新しい駐米大使に謝鋒氏が23日、着任した。米中両政府は、関係改善の意向を示している。
謝氏は、深刻な困難や課題がある時期に、両国関係の強化を目指すと述べた。
謝氏はニューヨーク市に到着後、英語で、「米国が中国と協力して、対話を増やし、相違を管理し、協力を拡大させることで、我々の関係が正しい軌道に戻ることを望む」と述べた。
謝氏の着任前には、米政府と中国政府の関係が大きく動揺する時期もあった。ペロシ下院議長(当時)による台湾訪問や、中国の偵察気球が米上空を横断したことを受けたブリンケン米国務長官の訪中延期などで、米中間の緊張が高まった。
一方、ここ数週間は、そうした緊張にも緩和の兆しが見えてきている。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国の外交部門トップの王毅(ワンイー)共産党政治局員はウィーンで会談を行った。米中の通商部門の高官が数週間内に米国で会談する可能性もある。
バイデン米大統領は先週、訪問先の日本で、偵察衛星の事案を受けて、「互いに話し合うという点ではすべてが変わった」としながらも、近いうちに緊張緩和が始まるとの見通しを示していた。
謝氏は、台湾問題のような慎重に扱うべき重要な問題を適切に対処することや、あらゆる立場の米国人と関わることを楽しみにしていると意欲を見せた。
米国側は、長年にわたり中国で外交官を務めてきた謝氏との関係から、謝氏が有能で生産的な対話者になることを期待している。