スイス、ウクライナへの独製戦車の輸出申請を却下
(CNN) スイス連邦会議(内閣に相当)は2日までに、軍需企業「RUAG」が申請していたドイツ製戦車「レオパルト1」96両のウクライナへの輸出許可を却下した。
適用法令の内容とは一致しないとの考えを示した。スイス政府の声明によると、このような販売は(スイスの)「戦争物資法」に矛盾し、永世中立国たるべき政策の変更になると主張した。
96両は同戦車のA5型の中古で軍などの運用は終了していた。現在はイタリア内で保管され、ウクライナへ再輸出する場合、ドイツ内での整備や修理が必要な状態にあるという。
同社は先月下旬に再販売のための輸出を申請していた。
スイスは1815年以降、中立国の立場を堅持。兵器を交戦中の国へ直接的または間接的にも送ることを認めない法的枠組みも整備していた。
ただ、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、欧州の近隣国はスイスに対しウクライナ向けへの兵器の再輸出の承認を求める声が強まっていた。スイスは一方で、ウクライナ侵攻の開始直後、欧州連合(EU)が主導したロシアへの制裁に足並みを揃え、中立主義から逸脱する動きも見せていた。