中国外交トップ王毅氏、日韓に連携呼び掛け 「欧米人にはなれない」
香港(CNN) 中国外交トップの王毅(ワンイー)共産党政治局員は3日、日本と韓国に対し、「アジアの再生」へ向けた中国との連携を呼び掛けた。
中国東部の青島で開催された日中韓のフォーラムで、出席者らに語った。
欧米人の大半は日中韓の区別ができないと指摘し、「どんなに髪をブロンドに染めても、鼻の形をとがらせても、欧米人には決してなれない。自分たちのルーツがどこにあるのか知る必要がある」と訴えた。
フォーラムは2011年から毎年開催されている。王氏は開会式のあいさつで日韓両国に、アジアの価値観を広めて「戦略的自主性」を育て、地域の一体性と安定を維持し、冷戦思考の再来に抵抗するよう呼び掛けた。「地域の運命はわれわれの手の中にある」とも強調した。
王氏はさらに、米国をはっきりとは名指ししないまま、「地域外の大国」がイデオロギーの違いを誇張し、対立と分断を図っていると非難。このまま放置すれば、3カ国間の協力が妨げられるだけでなく、地域の緊張と対立が悪化すると懸念を示した。米国は近年、中国の影響力に対抗して、アジアの主要な同盟国である日韓との連携を強めている。
中国外務省によると、フォーラムでは韓国の朴振(パクジン)外相と日本の林芳正外相がビデオを通して講演した。