中国の偵察気球、米上空で情報収集せず 米国防総省

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米本土上空を横断した中国の偵察気球について、米国防総省が米上空での情報収集は行わなかったとの見方を示した/U.S. Air Force/Department of Defense/Handout/Reuters

米本土上空を横断した中国の偵察気球について、米国防総省が米上空での情報収集は行わなかったとの見方を示した/U.S. Air Force/Department of Defense/Handout/Reuters

(CNN) 米本土上空を横断して2月に戦闘機に撃墜された中国の偵察気球について、米国防総省は29日、米上空での情報収集は行わなかったとの見方を示した。

国防総省のパット・ライダー報道官は記者会見で、「(気球が)米国を通過した際、あるいは米国の上空を飛行した際に情報収集は行わなかったと確信する。間違いなく我々の取り組みが貢献した」と述べ、米政府が情報収集を阻止するために講じた措置が奏功したとの見方を示した。

気球は軍の施設上空を通過するルートで米本土を横断した後、2月4日に米戦闘機によってサウスカロライナ州沖で撃墜された。

米政府はこの気球について、中国軍による偵察活動と関係しているとの見方を示し、ジョー・バイデン大統領は「スパイ機器満載のボックスカー2台」が搭載されていたと主張した。

一方の中国側は、民間の飛行船が風に飛ばされてコースを外れるアクシデントだったと説明し、すぐに「遺憾」を表明する異例の対応に出た。

当時、国防当局者は、重要な機密情報がこの気球によって収集される恐れはないとしながらも、そうした情報の収集を防ぐための対策を講じたと説明していた。

撃墜した気球からは部品が回収され、収集した情報をリアルタイムで中国へ送信することが可能だったかどうかも含めて徹底調査が行われた。

ライダー報道官は29日、中国の偵察気球に米国の偵察技術が使われていたという報道について、具体的には踏み込まなかったものの、そうした状況があったとしても驚きはないと述べ、過去にも米国製の市販の部品がドローンなどに使われたケースがあったと指摘した。

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