イスラエル国会、司法改革関連法案を可決 最高裁の権限を制限
(CNN) イスラエル国会で24日、ネタニヤフ政権が進める司法制度改革の第一歩として最高裁判所の権限を制限する法案が採決にかけられ、賛成64、反対ゼロで可決された。
連立与党の議員全員が賛成票を投じ、野党の議員は全員、採決の間に退席した。
法案は、最高裁から政府の決定を「不合理」と判断する権限を奪う内容。国民や米政権などから激しい批判を浴びてきた。
議事堂前には抗議グループが集まり、議員らの登院を妨害しようとした。だが警察によると、グループは鉄条網と放水銃に阻まれ、少なくとも19人が逮捕された。
法案の採決に先立ち、空軍将校1100人あまりを含む軍の予備役数千人が、可決されれば任務を放棄すると表明していた。
ラピド前首相は法案成立を阻止するため、25日に最高裁に請願書を出すと表明。軍予備役には、最高裁が判断を下すまで任務を放棄しないよう呼び掛けた。
イスラエルの独立監視機関「MQG」は採決の直後、最高裁に対し、法案を違法として施行を差し止めるよう要請した。民主主義の根幹を脅かすとの理由からだ。