タイのタクシン元首相、15年ぶりに帰国 国内は政治の分裂続く
そのポピュリスト的な政策で地方の住民と労働者階級の心をつかんだことにより、タクシン氏が作り上げた政治勢力はタイ政界を一定の形で過去20年にわたり支配してきた。
タクシン氏が後ろ盾となるタイ貢献党は5月の総選挙で2位。22日の首相指名選挙では不動産王のスレッタ・タビシン氏を候補に挙げるとみられる。
政治の専門家らは、タクシン氏が帰国に当たり、自らの有罪判決と罪状を踏まえてタイ当局と何らかの取り引きを行った可能性があると推測する。
タクシン氏が依然として抱える強固な支持層は同氏の帰国を歓迎するかもしれないが、同氏に対しては批判的な人々も相当数いるのが実情だ。彼らはタクシン氏の汚職疑惑や莫大(ばくだい)な資産、独裁的なスタイルに不満の矛先を向けている。