リビア東部、嵐でダム決壊 2千人超死亡、最大6千人不明と当局発表
アリ氏によると、デルナ市内では電話がつながらず、市内の救助チームに連絡がついていない。被害の大きさから、他の即応部隊も市内に入れていない状況だという。
アリ氏は「我々が初めて経験したレベルの破滅的状況」としながらも、嵐による被害への備えに「問題があったことを我々は認めている」と述べた。
東部ベイダの医療機関は、嵐による洪水が原因で、市内の病院から退避が行われている様子を動画で共有した。
大雨で崩れた道路=11日、リビア・シャッハート/Omar Jarhman/Reuters
濁水に漬かったリビアの都市ミスラタの街路の様子/Emhmmed Mohamed Kshiem/Anadolu Agency/Getty Images
リビア東部を襲う嵐「ダニエル」は先週ギリシャを襲い、大きな洪水被害をもたらした。その後は地中海を移動し勢力を強め、ハリケーンや台風のような「メディケーン」に成長した。
今後はリビア北部からエジプト北部へと東にゆっくり進み、今後2日間の同地域の降水量は50ミリに達すると予想される。通常の9月の月間降水量は10ミリに満たない。
国連リビア支援団はSNSのX(旧ツイッター)に、東部地域での悪天候による非常事態を注視していると投稿した。
外国からは支援の申し出が続いている。トルコの災害対応当局は11日、150人の捜索・救助部隊を派遣し、テント、救助車両、発電機を送ると発表した。
リビアの米大使館もXへの投稿で、国連やリビア当局と接触し、最も被害状況の大きい地域への迅速な支援方法について確認していると述べた。