映画にも登場の名木切り倒される、16歳少年逮捕 英国
ロンドン(CNN) ローマ帝国時代の英国に築かれた城壁遺跡「ハドリアヌスの長城」で、樹齢200年を超す名木が切り倒されているのが見つかり、警察は16歳の少年を逮捕したことを明らかにした。
切り倒されたシカモア(セイヨウカジカエデ)は、イングランド北部ノーサンバーランド国立公園にあり、ケビン・コスナー主演映画「ロビン・フッド」(1991年)に登場したことで世界的に有名になった。
警察によると、木は28日にかけて切り倒されたとみられる。
現場は「シカモア・ギャップ」と呼ばれる名所で、イングランドで有数の写真映えスポットとして知られる。切り倒された木は2016年のイングランドの木に選ばれた名木だった。
切り倒される前のシカモアの木/Andre Poling/ullstein bild/Getty Images
遠くから「シカモア・ギャップ」を撮影=2021年/Kevin Taverner/CNN
ハドリアヌスの長城はおよそ1900年前に建造された城壁で、ユネスコの世界遺産に登録されている。
遺跡の管理団体ナショナル・トラストは切り倒されたシカモアについて、「200年近くにわたり、この景観における重要かつ象徴的な存在だった」と指摘した。
ノーサンバーランド警察によると、逮捕された少年は今も勾留されており、警察が取り調べを続けている。
少年の逮捕に先立ち、警察はこの木を「世界的に有名な名所」と形容し、「この破壊行為は地域社会を越えて大きな衝撃と憤りを生じさせた」としていた。