国連安保理、ガザ「一時停戦」案を否決 米国が拒否権行使

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国連安保理の会合で決議案の採決に参加する米国のトーマスグリーンフィールド国連大使/Bryan R. Smith/AFP via Getty Images

国連安保理の会合で決議案の採決に参加する米国のトーマスグリーンフィールド国連大使/Bryan R. Smith/AFP via Getty Images

(CNN) 国連安全保障理事会は18日、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突を受けて緊急会合を開いた。パレスチナ自治区ガザ地区への救援物資の供給を行うための一時停戦を求める決議案を採決にかけたが、外交努力を行う時間が必要として米国が拒否権を行使したため否決された。

米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「決議は重要だ」とした上で、「我々がとる行動は、人命を救うことができる直接的な外交努力を支持するという事実に基づいたものでなければならない」などと指摘した。

トーマスグリーンフィールド氏はまた、イスラエルの自衛権に言及されていないことに米国は失望していると説明した。決議案では人質の解放を求め、テロや市民への暴力行為を非難していた。

決議案の否決を受けて、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」の国連担当ディレクター、ルイ ・シャルボノー氏は「前代未聞の大虐殺が発生した中での」米国の拒否権行使を非難した。

シャルボノー氏は拒否権の行使による妨害で、必要不可欠な人道援助とサービスが困難な状況にある人々に届けられないと主張した。

今月、安保理の議長国を務めているブラジルのフランカダネーゼ国連大使は採決後に声明を出し、「沈黙と不作為が優勢だった」「他の取り組みによって前向きな結果が引き出されることを期待したい」などと述べた。また、「ガザにいる多くの市民はこれ以上待てない」とも指摘した。

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