イスラエル軍、ガザ北部の難民キャンプを攻撃 死傷者多数か
(CNN) イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザ地区の北部にある難民キャンプが10月31日、イスラエル軍の攻撃を受けた。大規模な爆発があり、多くの死傷者が出ている模様だ。
パレスチナ自治政府は、爆発はイスラエル軍によるものと非難。一方、イスラエル軍のヘクト報道官は、イスラエル軍は「かなり上層部のハマスの指揮官」を標的にしていたと述べた。
パレスチナ内務省は、「ジャバリヤ難民キャンプの居住区を狙ったイスラエル軍の爆撃で家屋20棟が完全に崩壊した」と明らかにした。
ガザのインドネシア病院の医師はCNNに「何百人」もの死傷者が同病院に運ばれたと語った。多くの人がまだがれきに埋もれているという。
同病院の別の医師は「誰も想像できないような光景を目の当たりにしている。負傷した殉教者や何百の黒焦げの死体だ」と惨状を説明した。ガザで最も大きい病院の一つである同病院には、今回の攻撃による死傷者の多くが運ばれたという。
攻撃のあった現場の写真には、地面に複数のクレーターができ、その周辺には損傷した建物のがれきが散乱している様子がうつっている。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、ジャバリヤ難民キャンプはガザにある八つのキャンプで最大規模。ガザ北部に立地し、ガザとイスラエルの境界にあるエレズ検問所に最も近い。
UNRWAによると、1948年の第1次中東戦争後、多くのパレスチナ難民がイスラエルとなった地域の村からジャバリヤ難民キャンプに逃れて来た。UNRWAに登録されている同キャンプの直近の難民数は11万6011人だった。