「悲しみの海に一滴の喜び」、人質到着の病院前に人々集結 イスラエル
(CNN) イスラエルのシュナイダー小児病院の前には24日、人質解放を祝う人たちが集まり、ヘリコプターの発着する様子を見守った。
解放された人質の到着に拍手と歓声が起きる一方、重苦しく感情的なムードに包まれる場面もあった。
CNNは近隣病院から来た救急室(ER)の看護師、エレナさんに話を聞いた。この瞬間を見届けるためシフト終了後すぐに来訪したといい、まだ手術着姿だった。
エレナさんは10月7日当日にERで働いていて、イスラム組織ハマスによるイスラエル襲撃後、一部の負傷者の治療に当たった。
「これは悲しみの海に投じられた一滴の喜びです」とエレナさんは感慨を語り、「自分の目でこの瞬間を見届ける必要があった」と話した。
人質解放で未来は変わらず、今後予想される悲しみや流血が避けられるわけではないとエレナさんは話す。ただ、いまは一滴の喜びが切実に必要とされる時だ。
病院職員がCNNに明らかにしたところによると、シュナイダー病院には現在、人質から解放された3家族の8人が入院している。
人質や行方不明者の家族でつくる団体の代理人は「彼らは49日ぶりに夕食を食べたところだ」「大変興奮する一方、深い感慨を覚えている」と語った。
8人はいずれも10月7日、イスラエルのニルオズ・キブツ(農業共同体)からハマスによって拉致された。