人質の解放、「うれしいが悲しみ伴う」 イスラエル大統領
(CNN) イスラエルのヘルツォグ大統領は26日、3回目となるイスラム組織ハマスによる人質解放に先立ち、CNNのウルフ・ブリッツァー記者のインタビューに答えた。
ハマスに拘束されていたイスラエル人の人質が1カ月以上ぶりに家族と再会した意義について、大統領は「うれしいが、もちろん多くの悲しみが伴う。少なくとも200人が今も掩蔽壕(えんぺいごう)のどこかでハマスによって監禁されている」と答えた。
戦闘休止期間が延長される可能性については、当初の合意に盛り込み済みである点を強調した。
「ハマスがさらに10人の人質を追加で解放すれば、人道目的での戦闘休止が1日延長されることは合意済みだ。(ハマスが)さらに多くの人質を解放して人道措置を講じることを心から期待する」
紛争終結後のパレスチナ自治区ガザ地区の統治については、いまだ答えが見つかっていない。
ヘルツォグ大統領は紛争後の展望について、「十分効力がありつつ、様々な利害を反映した何らかの体制」と述べた。
「あくまでも理想だ。ガザがテロ組織の基盤でなくなると全員が確信するまでは、暫定措置にとどめるべきだ」
イスラエル、米国、その他の国々による国際的な連立下での統治なのかと尋ねられると、「この地域の安定に向け、連立あるいは共同の統治も考慮すべきだろう」と述べた。
この地域の恒久的な平和には2国家解決が必要だというバイデン米大統領らの意見には、冷静な態度を示した。
「バイデン氏の発言は尊重する。だが現実を見なければならない。それがイスラエル、ひいてはパレスチナの隣人の幸福と平和的な生存につながるのか? いつの日かハマスがその国を支配するかもしれないと考える解決策に、なぜイスラエルが飛びつく必要があるのか?」