ヨルダン川西岸ジェニンでパレスチナ人11人死亡、イスラエル軍の作戦で
(CNN) パレスチナ保健省は14日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区ジェニンでのイスラエル軍の急襲作戦で少なくとも11人のパレスチナ人が死亡したと発表した。
これより先に、パレスチナ自治政府が運営する通信社WAFAは同日、ジェニン東部地区へのイスラエル軍のドローン(無人機)によるとみられる攻撃で、子ども1人を含む2人が死亡したと報じていた。
WAFAによると、これとは別にパレスチナ人男性1人がイスラエル軍の襲撃で負った傷が原因で死亡した。
ジェニンはヨルダン川西岸地区の北部に位置する/Graphic: Henrik Pettersson, CNN
イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦いはヨルダン川西岸地区にも広がりつつあり、イスラエル人入植者による攻撃や衝突、イスラエル軍による襲撃で何百人ものパレスチナ人が死亡している。
WAFAの報道によると、イスラエル軍は今年、ジェニンで大規模な襲撃を何回か行っており、直近のものは13日も続けられた。
ジェニン東部では住宅3戸が同軍の攻撃を受け、12人が拘束後に解放された。また、家宅捜索もいくつか行われたという。
一方、パレスチナ赤新月社は13日、ジェニン難民キャンプでは「状況が悪化しており」、医療班の移動が妨げられている中で救助を求める通報が増えていると明らかにした。
パレスチナ囚人協会は12日、ジェニンとその近くにある難民キャンプでの作戦でイスラエル軍が100人超を逮捕したと発表。同軍はジェニンで「対テロ活動」を実行中で、数十人の容疑者を拘束したと説明した。
パレスチナ保健省によると、ハマスがイスラエルを急襲した10月7日から今月9日までの間に、西岸地区と東エルサレムでは少なくとも275人のパレスチナ人がイスラエル軍またはイスラエル人入植者によって殺害された。