イスラエル情報機関トップ、カタール訪問を中止 人質解放交渉再開ならず
(CNN) イスラエルの諜報(ちょうほう)機関モサドのバルネア長官が、予定していたカタール訪問を中止したことがわかった。情報筋がCNNに確認した。バルネア氏は、2度目となる人質解放交渉の可能性について協議を再開するため、カタール訪問を予定していた。
情報筋によれば、バルネア氏はカタールの首都ドーハを訪問しない。イスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザ地区に拘束していた人質の解放に向けた前回の話し合いはドーハで行われていた。
バルネア氏のカタール訪問中止はイスラエルの「チャンネル13」が最初に報じた。ネタニヤフ首相率いる戦時内閣が、カタール訪問を取り消し、交渉再開のためにバルネア氏がカタールを訪問することはないとの見通しを示した。
ハマスが10月7日にイスラエルに対して行った攻撃によって、子どもから高齢者まで約240人がハマスに拘束された。数十人が解放されたものの、依然として人質の多くがハマスや他の武装組織によってガザで拘束されていると考えられている。
イスラエル首相府は、ガザに135人の人質がおり、そのうちの116人が生存していると考えている。
ドーハで行われていた人質の解放交渉が今月初めにドーハで決裂して以降、正式な交渉は再開していない。
情報筋によれば、イスラエルと米国、カタールは交渉再開のための話し合いを継続している。
一部の人質の家族はバルネア氏のカタール訪問中止の決定について怒りをあらわにし、返答を求めた。家族らは声明で、「無関心と行き詰まりにうんざりしている」と述べた。