イスラエル軍、ガザの教会で女性2人を射殺 ローマ教皇が非難
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区にある教会をイスラエル軍が攻撃し、教会の中にいた女性2人を射殺した。イスラエルやパレスチナのカトリック教会を管轄するエルサレム総主教が明らかにした。
総主教によると、射殺された2人は母親と娘だった。うち1人はほかの人たちを避難させようとしていたところを銃撃されたという。
ほかにもこの教会内で7人が銃撃されて負傷した。ガザ地区のキリスト教徒は今回の戦争が始まって以来、ほとんどが一家でこの教会に身を寄せていた。総主教は、何の予告もなく教会が銃撃されたと訴えている。
ローマ教皇フランシスコは17日の礼拝で、「ガザについては非常に深刻で悲しいニュースが続く。丸腰の民間人が爆撃や銃撃の標的にされている」と嘆いた。この教会については「テロリストはいなかった。いたのは家族や子ども、病気や障害をもつ人、修道女たちだった」と訴えた。
「ある人は言う。『これはテロであり、戦争だ』と。確かにこれは戦争であり、テロだ。だからこそ、聖書にはこう書かれている。『神は戦争に終止符を打つ。弓を折り、槍(やり)を断つ』」。フランシスコ教皇はそう語り、「主に平和を祈らせてください」と呼びかけた。
総主教によると、イスラエル国防軍は同教会の敷地内で障害者54人が居住していた施設も標的とした。この建物の唯一の電力源だった発電機や太陽光発電パネル、水槽もロケット弾で破壊され、同施設は居住できない状態になった。
英国のレイラ・モーラン議員は15日、この教会に避難している自身の家族について、状況が悪化し続ける中で「言いようのない絶望と恐怖に駆られている」と語っていた。