軍事ブロガー殺害の女性に禁錮27年 ロシア裁判所
(CNN) ロシア西部サンクトペテルブルクのカフェで昨年4月にウクライナでの戦争を支持するブロガーが爆殺された事件で、ロシアの裁判所は25日、ダリヤ・トレポワ被告に禁錮27年の判決を言い渡した。
殺害されたウラドレン・タタルスキー氏はロシアで最も歯に衣(きぬ)着せぬ発言をする超国家主義の軍事ブロガーの一人で、戦争を熱烈に支持し、時に戦場でのロシアの失態を批判することで知られていた。
タタルスキー氏が殺害された時、現場のカフェでは戦争支持団体によるイベントが開催されていた。
ロシア国営タス通信は当時、爆発装置が隠された像をタタルスキー氏に手渡したとして、トレポワ被告がすぐに逮捕されたと報じた。
トレポワ被告の夫、ドミトリー・リロフ氏は同国の独立系メディアに、妻ははめられたと確信していると述べた。
タタルスキー氏はウクライナでの戦争を支持し、SNS「テレグラム」で分析やコメントを発信することで人気を得た。そうした投稿の大半は、ウクライナに対してより厳しい姿勢を取るよう主張するものだった。
ロシア国営通信のベスチによると、タタルスキー氏の本名はマキシム・フォミンで、ロシアの作家ビクトル・ペレービン氏の小説「ジェネレーション〈P〉」の登場人物にちなんだ名前で2019年にテレグラムにチャンネルを開設した。タタルスキー氏はその後、本を数冊執筆した。それ以前には、14年にウクライナ東部ドンバス地方でロシア軍側で戦った。