外国出身者3人、国など提訴 人種など理由の職務質問は違法と主張
東京(CNN) 日本で暮らす外国出身者3人が、人種や肌の色、国籍などを理由に警察官から繰り返し職務質問を受けてきたとして国などを提訴した。日本人のアイデンティティーや国籍を巡る議論に注目が集まっている。
全員が東京在住の原告3人は29日、東京地裁に提訴した後、弁護士と共に記者会見に臨んだ。NHKが報じた。
原告らは、自分たちの人種や肌の色、国籍といった要素に基づいて警察官から職務質問を受けると主張。これは差別を禁じた憲法に違反すると訴えている。NHKが明らかにした。
その上で3人は、国や東京都、愛知県を相手取り1人当たり約300万円の損害賠償を求めている。
NHKによれば原告の1人はインド出身で、結婚後に来日し、20年以上日本で暮らしている。この間、警察官から路上で繰り返し職務質問をされてきたという。1日に2回職質を受けることもあり、場合によっては自宅を出るのが怖くなるほどひどい経験だったと訴える。
パキスタン出身で日本国籍を持つ別の原告は会見で、日本人は外国人の見た目をしている人に対して犯罪者というイメージを抱いているように思うと示唆。治安の維持に大切との考えから職務質問にはずっと協力してきたが、10回以上になってくるとさすがに疑念がわき始めたと語った。