90億人大移動の春節、大雪が帰省客を直撃 車立ち往生、交通機関大混乱 中国
北京(CNN) 春節(旧正月)の大移動がピークを迎えた中国で、暴風雪や冷たい雨のために車の立ち往生や列車の運行中止、空の便の欠航が相次ぎ、旅行客が大混乱に陥っている。
春節の時期は40日間で推定90億人が移動するといわれ、鉄道や道路は帰省客で大混雑になる。
現地からの報道によると、6日午前現在、各地で90の幹線道路が一部区間で氷雪のため通行止めになっている。ここ数日氷点下の冷え込みが続く中部の湖北省や安徽省では、列車の運行再開や道路の除雪のために数千人が動員された。
ネットには雪で動けなくなった車が幹線道路に連なる映像や、駅に大勢の人が詰めかけた映像が投稿されている。「きょう出発する列車はありません。払い戻しへ進んでください」とアナウンスが流れる場面もあった。
湖北省では幹線道路が相次ぎ閉鎖されて交通まひ状態となり、武漢では先の週末にかけて数百便が欠航となった。悪天候は今後数日続く見通し。
今回は、2020年以来人の移動を厳格に制限してきた新型コロナ規制が解除された後、初めて自由に移動できる春節となった。昨年の春節は厳格な規制がわずか数週間前に解除されたばかりで、全土で起きた感染症の流行とも重なった。
今年は2月10日の新年を故郷で迎えようと、悪天候の警報が出される中でも大勢の人が出発した。
湖北省に住む男性は車で帰省する途中、雪で立ち往生に巻き込まれ、車内で一夜を過ごす羽目になった。
車が動き出すのを待ちながらCNNの取材に応じた男性は、普段なら6時間で行けるのに、既に24時間かかっているとこぼし、道路の両側に積もった雪や、長い交通渋滞の写真を見せてくれた。
「それでも春節には必ず帰省している。中国の伝統だから」と話していた男性は、6日午前2時に目的地に到着したと知らせてくれた。