ウクライナ、ロシア黒海艦隊の「3分の1を無力化」 軍艦撃沈後に主張
(CNN) クリミア半島沖の水上ドローン(無人艇)攻撃でロシアの軍艦1隻を新たに撃沈したとのウクライナ軍情報機関の発表を受け、ウクライナ軍はCNNに対し、これでロシア黒海艦隊の3分の1を無力化したことになると主張した。
ウクライナ国防省情報総局(GUR)がテレグラムで発表したところによると、ロシアの揚陸艦「ツェーザリ・クニコフ」は無人艇「マグラV5」の攻撃を受け、左舷に「致命的な穴」が空いた。
ウクライナ軍は14日の攻撃後、CNNの取材に対し、「今回の大規模侵攻の間にロシア黒海艦隊の3分の1を無力化した」と説明した。
これはロシア軍の艦船24隻と潜水艦1隻で33%を無力化したとのウクライナの先週の主張と符合する。ウクライナの集計によると、「ツェーザリ・クニコフ」は25隻目の無力化された艦船となる。
声明によると、14日の攻撃はGUR傘下の特殊部隊「グループ13」がウクライナの治安部隊や軍と共同で実施した。
ウクライナから提供された夜間の映像には、水上ドローンがツェーザリ・クニコフに接近した後、艦体から大きな煙が上がる様子が映っている。
CNNはウクライナの主張を独自に検証できていない。ロシア大統領府は攻撃の情報についてコメントを控えた。
ロシアによるウクライナ侵攻が開始から2年の節目に近づく中、このところ前線はおおむね膠着(こうちゃく)状態が続いている。しかし昨年以降、ウクライナは黒海に重心を転換。クリミア半島やロシア軍艦船への攻撃について、同半島を孤立させ、ウクライナ本土におけるロシアの軍事作戦の継続を困難にする意図があるとしている。