モルドバ分離派地域の議員、ロシアに保護求める
トランスニストリアの議会は2006年にロシアへの編入を問う住民投票を実施して以来、会議を開いていなかった。議会による28日の予想外の会議から、専門家らはロシアとの統合を求める新たな動きにつながる可能性を示唆した。モルドバとウクライナの当局者は、こうした見通しにはならないとの考えを示した。
トランスニストリアの議会で今回採択された決議では、ロシアに対して域内に住む22万人以上のロシア人に向けたより強力な「保護」を求めている。ロシア国営メディアのタス通信によると、決議はモルドバ当局による脅迫や圧力の存在を示唆する内容となっている。
モルドバ当局はトランスニストリアの議会について、「ヒステリー」をかき立てていると非難。当該地域における状況の激化、不安定化の危険は全くないとSNSのテレグラムに書き込んだ。
一方、米国務省の報道官は28日、「トランスニストリアにおけるロシアの行動並びに地域のより広範な状況について極めて緊密に注視している」と語った。
議会前に設置されたレーニンの胸像=2022年7月、ティラスポリ/Anton Polyakov/Getty Images