支援物資待ちの群衆にイスラエル軍が攻撃、104人死亡 ガザ保健省
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の保健省は2月29日、ガザ市西部で支援物資を待っていた群衆にイスラエル軍が発砲し、104人が死亡、760人が負傷したと発表した。
CNNは死傷者数を独自に検証できていない。
空腹の人々が食料を得ようと、支援物資を積んで到着したばかりのトラックに群がっていたところにイスラエル軍が銃撃を始めた。
イスラエルの当局者はCNNに「群衆が威嚇するようにイスラエル軍に近づいてきたため」に発砲したと説明。この件については現在検証中だとも述べた。
目撃者がCNNに明らかにしたところによると、現場から逃れようとしたトラックが誤って人々をはね、この事故でも死傷者が出たという。
シファ病院の救急担当の医師は、死亡した40人が同病院に運ばれたとCNNに明らかにした。ガザ北部のカマル・アドワン病院には死者10人が、ジャバリヤのアウダ病院には死者3人が運ばれたという。
道路ががれきで塞がれ一部の救急車は現場に駆けつけられず、多くの遺体がまだ路上に放置され、搬送されていない人々もいることから、死傷者数は増えることが予想されるという。
この件についてイスラエル軍は「早朝に人道支援物資を積んだトラックがガザ地区北部に到着した際に、住民らがトラックを取り囲み、届けられた物資を略奪した。その際の押し合いや踏みつけで数十人が負傷した」とCNNに説明した。
国際NGOのオックスファムは、イスラエル軍の今回の攻撃は「国際人道法と人道に対する重大な違反」だとX(旧ツイッター)で非難した。