UNRWAがイスラエルを非難、職員に虚偽の自白強要 ハマスとの関係めぐり
イスラエル・テルアビブ(CNN) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は4日、UNRWAとイスラム組織ハマスとの関係をめぐり、職員の一部を拷問し、虚偽の自白を強要したとして、イスラエルを非難した。
UNRWAの報道官は声明で、「一部の職員がUNRWAのチームに対して、拷問や不当な扱いのもとで自白を強要されたと伝えてきた。こうした虚偽の自白は、UNRWAとハマスとの関係や、10月7日のイスラエルへの攻撃の関与についての質問に対するものだった」と述べた。
イスラエルは、ハマスによる攻撃についてUNRWAの職員少なくとも12人が関与していたとして非難しているほか、UNRWAの1万3000人の職員の約12%がハマスやその他のパレスチナの武装組織のメンバーだと主張している。イスラエル当局者によれば、ハマスの攻撃に関与した12人の職員に関する情報の一部は携帯電話のデータなどを通じて入手した。UNRWAは疑惑が浮上した職員12人のうち10人を解雇し、残りの2人は死亡したと発表していた。CNNはこうした主張について確認できていない。
報道官は、拷問によって引き出された虚偽の自白がUNRWA解体の試みの一環として、UNRWAに関する誤った情報を広げるために利用されたと指摘した。報道官は、こうした自白について、昨年10月の攻撃に関与したとして告発された職員12人の疑惑とは結びつけていない。
UNRWAによる今回の申し立ては同機関がまとめた未発表の報告書の一部。イスラエルとハマスとの戦闘中にガザで拘束されたパレスチナ人に対し、イスラエルによる広範な身体的・心理的な虐待があったと主張している。そのうちの21人はUNRWAの職員で、一部は殴打されたり脅迫されたりしたとしている。
CNNが複製を入手した未発表の報告書は、イスラエルの刑務所や軍の施設に拘束され、昨年12月中旬から2月中旬の間にケレムシャローム検問所で解放されたガザの人々の証言に主に基づいている。
CNNは、UNRWAの今回の報告書に記載された内容について全てを独自に検証することができていないものの、拘束されたパレスチナの人々が虐待を受けたという同様の申し立てについて過去に報じていた。