イスラエル軍によるラファでの死傷者、和平交渉の「妨げ」に 独首相
(CNN) ドイツのショルツ首相は17日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファでの軍事作戦が、イスラエルとイスラム組織ハマスとの間の和平をめぐる交渉の妨げになる可能性があると述べた。
ガザの最南部に位置するラファには推計で140万人の人々がおり、その多くはガザの他の場所から複数回にわたり住む場所を追われてきている。
ショルツ氏は訪問先のヨルダン・アカバで、「そうした攻撃で多数の死傷者が出れば、この地域の平和的な発展が非常に困難になるだろう」と述べた。
ショルツ氏は17日に中東地域を訪問。まずヨルダンでアブドラ国王と会談し、その後、エルサレムを訪問してイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。
ショルツ氏はネタニヤフ氏との共同記者会見で、ハマス撲滅という目標の達成に向けてイスラエルには他の選択肢がないのか疑問を投げかけた。
ショルツ氏は「どんなに重要な目標であっても、そのような恐ろしく高い代償を正当化できるのか。あるいは、目標を達成するための他の方法があるのだろうか」と語った。
ネタニヤフ氏は、ハマスが無傷のままであれば、ガザの未来も平和の未来もないと訴えた。イスラエルは繰り返し、ハマスの残存勢力を根絶やしにするためにラファで軍事作戦を実施しなければならないと主張している。
ネタニヤフ氏はこれより前、大勢の避難とイスラエル軍のラファでの軍事作戦を実施する計画について承認したと明らかにしていた。