タイ下院、同性婚法制化の法案を可決

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性的少数者のパレードに参加する人々=2023年6月4日、バンコク/Athit Perawongmetha/Reuters/File

性的少数者のパレードに参加する人々=2023年6月4日、バンコク/Athit Perawongmetha/Reuters/File

(CNN) タイ下院は27日、同性同士の結婚を法制化する法案を400対10の賛成多数で可決した。

法案が成立するにはさらに上院で可決され、国王が承認する必要がある。この過程に数カ月かかる見通しだ。

同性婚が法制化されれば、東南アジアの国としては初めて、アジア全体では2019年の台湾、23年のネパールに続く3例目となる。

推進派の議員は27日、「われわれは今、タイ社会を永遠に変える新たな歴史を書いている」「社会の状況は変わった。法律が現状に追いつく時だ」と述べた。

法案にはすべての主要政党が賛同し、アジアで性的少数者に最も優しい国のひとつとしての評価がさらに固まった。

ただし性的少数者らは、法律で差別が禁止されても、保守的なタイ社会で偏見や暴力を受けることは多いと訴えている。

タイの憲法裁判所は20年、結婚を男女間に限定する現行法は合憲との判断を下していた。

昨年の総選挙では、第1党となった革新系の前進党など、複数の主要政党が公約のひとつに婚姻の平等を掲げたが、前進党は保守派に阻まれて連立政権を樹立できなかった。

とはいえ、保守派と連立を組んだ貢献党のセター首相も、同性婚法制化の法案を議会で審議することを約束。世界的な性的少数者のイベント「ワールドプライド」の28年の開催地として首都バンコクが名乗りを上げることにも、支持を表明したと伝えられている。

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