タクシン元首相、仮釈放に タイ
(CNN) 15年にわたる事実上の亡命生活を経て昨年8月に帰国し、汚職の罪などで禁錮8年の刑を言い渡されていたタクシン元首相(74)が18日、仮釈放された。刑期を務めたのは6カ月間だった。
タクシン氏に言い渡された8年の刑期はその後、国王の恩赦で1年に短縮されていた。タクシン氏は、年齢や病気を理由に今月初めに仮釈放が認められた930人の受刑者のひとり。
タイ当局によれば、タクシン氏はこれより前、胸の締め付けや高血圧などのため病院に移されていた。
タクシン氏は、2001年から軍によるクーデターでその座を追われる06年まで首相を務めた。
タクシン氏は首相時代を通じ、タイの農村部や労働者階級に絶大な人気を誇った。しかし、その政策は裕福なエリート層や保守派から嫌われ、危険で腐敗したポピュリストだと非難された。
タクシン氏はタイを不在にしていた間も政界での多大な影響力を持ち続け、荒れて、時には暴力も伴うようなタイの政治情勢の中心であり続けた。