ガザ北部の病院に向けた物資搬送が停滞 WHO事務局長
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区北部の病院2カ所に向けた支援物資が、検問所のトラブルなどで一部しか搬送できていないことが分かった。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が22日に報告した。
テドロス氏によると、WHOと提携団体が20日、ガザ北部のカマルアドワン病院とアウダ病院に物資を搬送しようとしたが、検問所での大幅な遅れと、現地で続く戦闘のために完了できなかった。
その結果、カマルアドワン病院には燃料と医療用品が搬送されなかった。同病院に物資が届かなかった事態は、この1週間で2度目。
また、提携団体がアウダ病院の復旧に向けて必要な物資を調べる予定だったが、この調査も実施できていない。同氏によれば、同病院で治療を受けている重体患者らがますます危険な状態に陥っている。
ただし、カマルアドワン病院では脚の切断を強いられる恐れがある患者を含め、重体の4人と付き添い人を避難させることができたという。
テドロス氏は声明で、民間人が医療や人道物資を受けられるよう保証するなど、国際人道法を順守するよう求め、改めて停戦を呼び掛けた。