英、スパイ活動で3人訴追 香港の指導者が反発
香港(CNN) 香港の情報機関のためスパイ活動を行っていたとして3人が英警察に訴追されたことに対し、香港の指導者は14日、強く反発した。
ロンドン警視庁の声明によると、37~63歳の男3人は13日、ウェストミンスター治安判事裁判所に出廷した。香港情報機関への支援など国家安全保障関係の罪状に問われている。
声明によると、3人は外国による干渉の罪にも問われているが、スパイ行為の対象が誰だったのかは具体的に明らかにしていない。
香港と旧宗主国・英国の関係は近年、2019~20年に起きた大規模民主化デモを受けて悪化している。
英政府はデモ後、中国政府を後ろ盾とする香港のデモ弾圧を批判。一方、香港当局は、英国が香港警察に追われる民主派指導者に避難場所を提供しているとして苛(いら)立ちを募らせている。
香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は13日、3人に対する英国の訴追は「でっち上げ」だと主張。「中国側は英国による事件のでっち上げや、香港政府に対する不当な批判を断固拒絶し、強く非難する」と表明した。
在英中国大使館も13日、英国による「香港特別行政区政府への不当な批判」を強く非難した。
英PA通信によると、3人は23年12月20日~24年5月2日の時期に情報収集や監視、欺まん行為を行うことに同意した罪に問われている。外国の情報機関を物質支援する目的があった可能性が高いという。