イスラエル前国防相、ガザ計画を求め離脱示唆 首相府は拒否
(CNN) イスラエル戦時内閣に参加しているガンツ前国防相は18日夜、戦時内閣に対してパレスチナ自治区ガザ地区での計画を来月8日までに示すよう求め、応じない場合は自身が政権から離脱すると警告した。首相府はこの要求を拒否した。
ガンツ氏はテルアビブ近郊ラマトガンで会見を開き、計画の目標としてイスラム組織ハマスの排除や人質解放、イスラエル北部から避難している住民の帰還、新たな統治機構の確立、サウジアラビアとの国交正常化の推進を挙げた。
そのうえで、ネタニヤフ首相は「勝利か大惨事か」を選択しなければならないと主張し、同氏が国家を「どん底」に突き落とすつもりなら「われわれは政権から離脱して国民に問い掛け、真の勝利をもたすことができる政権を樹立する」と表明した。
これに先立ち、ガラント国防相も先日ネタニヤフ氏に対して戦後の計画を示すよう要求。イスラエルによるガザ統治には反対すると明言し、イスラエル軍はガザに長期間とどまるべきではないと主張していた。
ガンツ氏は一方で、イスラエル軍によるガザ南部ラファへの攻撃を擁護。イスラエル人とパレスチナ人の和平を実現するにはハマスをガザに残さず、ラファから排除する必要があると主張した。
ガンツ氏の発言に対して首相府は、同氏が示す計画の条件が実際にはイスラエルの敗北を意味すると反論。人質の大半を見捨ててハマスを温存させ、パレスチナ国家の樹立を許すことになるとの声明を出した。
これに対してガンツ氏は、ネタニヤフ氏が「政権内の過激派を恐れて」決断を先延ばしにしていると批判し、自身が助言した通り数カ月前にラファ侵攻に踏み切っていれば、すでに作戦は完了していたはずだと述べた。