イスラエル軍、ガザ地区から人質3人の遺体収容 ドイツ系女性ら
(CNN) イスラエル国防軍(IDF)は17日、パレスチナ自治区ガザ地区から人質3人の遺体を収容したと発表した。
IDFのハガリ報道官によると、3人はシャニ・ルークさんとアミット・ブスキラさん、イツァーク・ゲレルンテルさん。3人とも昨年10月7日に人質に取られた。音楽祭の会場から逃げる途中に殺害され、ガザ地区に遺体が運ばれたという。
「3人はノバ音楽祭で人生を謳歌(おうか)していたところをハマスに殺害された」(ハガリ氏)
ハガリ氏は、遺体の身元は当局によって特定され、遺族は通知を受けたと説明。法医学検査のため専門家の元に遺体が搬送されたと明らかにした。
遺体の発見場所については公表しなかった。IDFと国内情報機関シンベトの共同作戦で遺体を収容したという。
CNNのアナリストを務める米ニュースサイト「アクシオス」の記者、バラク・ラビド氏はIDF報道官の話として、遺体はガザ地区のトンネルで見つかったと伝えた。
シャニ・ルークさんの父親ニシムさんはイスラエルメディアに対し、娘の遺体は「深く冷たいトンネルに」保管されていたため、保存状態は非常に良いと話している。
イスラエルのネタニヤフ首相はX(旧ツイッター)で「大きな喪失に胸を痛めている」などと述べ、悲嘆の念を表明。生死を問わず全ての人質を奪還する意向を示した。
3人の人質のうち、イスラエル政府によって事前に死亡が確認されていたのはルークさんのみだった。
ドイツ系イスラエル人のルークさん(享年23)は10月後半、イスラエル外務省によって死亡が確認された。音楽祭襲撃後、ハマスのトラックの後部に乗せられたルークさんの生気のない姿が動画に捉えられていた。
ルークさんの遺族は、遺体の収容で一定の区切りがついたと感じると表明。CNNに寄せた声明によると、17日に自宅を訪問したIDFから、ガザ地区のトンネルでルークさんの遺体を収容し、イスラエル帰国を実現できたとの説明を受けたという。