少年の飲酒運転で2人死亡、「作文」だけの罰に批判集中 インド
(CNN) インド西部マハラシュトラ州の都市プネーで、酒を飲んで運転していた17歳の少年が事故を起こし、2人が死亡した。少年は交通安全の作文を書くよう命じられ、これに対して「罰が軽すぎる」との批判が集中している。
州当局者によると、少年は19日、高級スポーツカーのポルシェでスピードを出し、オートバイに衝突した。身柄を拘束されて少年司法委員会へ送られたが、15日の社会奉仕活動と作文を課されたのみで保釈された。
同当局者は21日の記者会見で、同委員会の対応が批判を受けていると指摘。16歳以上の凶悪犯は成人として裁けるとした2015年の法改正を念頭に、「これは凶悪な犯罪だ」と主張した。また、市警察が少年を故殺容疑で捜査し、同委員会に保釈の見直しを求めていることを明らかにした。
事故直前の現場をとらえた防犯カメラの映像では、白いポルシェが混雑した大通りを猛スピードで通過している。衝突現場に向かって通行人らが駆け寄る場面も映っている。この場面はSNS上で拡散し、地元テレビ局でも放送された映像には映っていない。
インドで車を運転できる年齢は18歳以上。少年の父親は18歳未満に運転させた容疑で逮捕された。さらに、少年に酒を出した疑いで3人が逮捕されている。
事故で死亡した女性(24)の父親は自宅前で報道陣に、少年をもっと厳しく処罰するべきだと訴えた。
インドの最大野党、国民会議派を率いるラフル・ガンジー氏は、ポルシェを運転する裕福な家の息子は飲酒運転でつかまっても作文で済むのかと問い掛けた。