ハイチ暫定評議会、新首相にコニーユ元首相を起用 政府再建に前進
(CNN) カリブ海の島国ハイチの暫定評議会は28日、政府の移行期間中にコニーユ元首相を首相に復帰させることを明らかにした。評議会が候補者の公聴会を行い、コニーユ氏が全会一致で選ばれたという。
コニーユ氏は、マルテリー元大統領の在任中、2011~12年首相を務めた。現在は国連児童基金(ユニセフ)のラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所の所長を務めている。
同氏の任命は、今年初めにアンリ前首相が追放された後のハイチ政府再建における重要な一歩となる。新首相と9人で構成される評議会は内閣を選出し、選挙を実施する必要がある。
首都ポルトープランスでは2月以降、ギャングによる襲撃によって国際空港と港が機能を停止している。食料と支援物資の重要な供給が途絶え、外国人は同国から避難している。
この暴動は、アンリ氏がハイチの国家警察の強化を目的とした多国籍治安部隊の派遣を取り付けるためケニアに滞在していたときに発生した。暴動のため帰国を阻まれた同氏は最終的に3月、辞任を発表した。
カリブ共同体(CARICOM)の支援を受け4月に発足した評議会は、大幅に遅れていた多国籍部隊の受け入れ計画の策定を再開。ケニアが率いる同部隊は現在、6月に到着するとみられている。
ポルトープランスへの一部の商業便は暫定的に再開されているが、同市は外界からほぼ遮断されたままだ。ハイチ全土では約500万人が深刻な食料不安に苦しんでいる。食料不安とは十分な食料を摂取できないことで生命や生活に差し迫った危険が生じる状態と定義される。