米英軍、イエメンのフーシ拠点攻撃 3カ月ぶり
(CNN) 米中央軍は、米英軍が30日にイエメンで反政府武装組織フーシに対する攻撃を行ったと発表した。フーシ攻撃は約3カ月ぶり。
米軍はさらに、イエメンと紅海の上空で、空中攻撃ドローン(無人機)8機を一方的に破壊した。
米政府はイランを後ろ盾とするフーシをテロ組織に指定している。今回の攻撃は、イエメン国内のフーシ支配地域で13拠点を標的とした。有志連合によるフーシ攻撃はこれで5回目。フーシは海運の要衝である紅海やアデン湾で、米海軍艦や商船を狙った攻撃を繰り返している。
米英軍が前回イエメンのフーシ拠点を攻撃したのは2月24日で、この時はフーシの武器やレーダー施設を標的としていた。
米軍は商船や米軍艦に対する攻撃能力をそぐ目的で、フーシの対艦巡航ミサイルや弾道ミサイル、攻撃ドローンなどを標的としているほか、海上ドローンや水中ドローンも破壊している。今回の攻撃再開は、ここ1週間でフーシの攻撃が再び増えたことを受けた措置だった。
米軍は今週、イエメンにあるフーシのミサイル発射装置を破壊し、空中攻撃ドローンを迎撃した。
米中央軍によれば、28日にはフーシの対艦弾道ミサイル3発が紅海を航行中のギリシャ商船に着弾したが、けが人はなく、同船は航行を続けたという。
国際海運を守ることを目的とした米軍主導の「繁栄の守護者作戦」は昨年12月に始まった。同海域には米空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」や駆逐艦多数が展開している。
中東から最近帰還した米誘導ミサイル駆逐艦「カーニー」は半年間で51回の交戦を行っており、ロイド・オースティン米国防長官は先週、「第2次世界大戦以来、最も直接的な海軍の敵との交戦」と位置付けていた。