レバノン国境沿いで「激しい行動」の用意 イスラエル首相
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は5日、イスラム教シーア派組織ヒズボラによる攻撃で火災が発生したレバノン国境近くの北部を視察し、同地域でイスラエルが「非常に激しい行動」に備えていることを明らかにした。
イスラエル軍と、イランを後ろ盾とするレバノン拠点のヒズボラはこのところ、国境を挟んで頻繁に交戦している。
ネタニヤフ氏は同日、国境に近いキリヤット・シュモナを視察。現地ではレバノン南部から発射されたロケット砲により、3日から4日未明にかけて大規模な火災が発生した。
首相官邸が出した声明によると、ネタニヤフ氏は「北部で非常に激しい行動を取る用意がある。何らかの方法で北部の治安を取り戻す」と述べ、レバノン側から向けられる脅威に対して行動を起こす用意が整っていることを強調した。
ヒズボラは3日にイスラエル北部のガリラヤ地域にあるイスラエル軍の司令部を「ドローン軍団」で攻撃し、大規模な火災が発生した。当局によると、火災は消し止められた。
イスラム組織ハマスによる昨年10月7日のイスラエル奇襲以来、同国とヒズボラは度々交戦しているが、今回の攻撃は全面戦争を招く恐れがある。イスラエル国内では多くの国境沿いの住民が避難している。
イスラエル国防軍のヘルジ・ハレビ参謀総長も4日に現地を視察し、求められれば対応できるとの考えを示した。