イスラエル北部で大規模火災、レバノンから国境またぐ攻撃
(CNN) イスラエル北部で3日から4日未明にかけて大規模な火災が発生した。イスラエル警察は、レバノン南部からのロケット砲が原因だとしている。
消防によると、この火災で400ヘクタールを焼失。航空消防隊など複数の消防隊が出動し、夜を徹して消火に当たった。
イスラエル北部の消防救助隊は4日、2件の火災に対応した。ケレン・ナフタリ地域では火が複数方向に燃え広がって12隊が出動。上ガリラヤ地域のビリア・フォレストではイスラエルの迎撃ミサイルが落下して2件目の火災が発生し、10隊が出動した。
消防によると、風向きの変化や湿度の低い乾燥した状態、高温など過酷な天候の影響で、火の回りが速かった。
北部の大規模火災は全て4日のうちにほぼ消し止められた。
イスラエル警察によると、火災は現地時間の3日正午ごろ山間部のガリラヤ地域で発生し、レバノンとの国境付近の町の住民が避難した。
これに先立ち当局は3日、熱波による森林火災が発生する恐れがあるとして警戒を呼びかけていた。
レバノンを拠点とするイスラム組織ヒズボラは3日、ガリラヤ地域にあるイスラエル軍の司令部を「ドローン軍団」で攻撃し、建物の火災を発生させたと発表。イスラエルがヒズボラやレバノン南部の住宅を攻撃した報復だったと述べ、ヒズボラの戦闘員3人が3日に殺害されたと言い添えた。
国境をまたぐヒズボラとイスラエル軍の交戦は昨年10月に始まり、イスラエルでは数千人の住民が避難している。ヒズボラはイスラエル北部に対する攻撃について、パレスチナ自治区ガザ地区の戦争に対する報復だとしている。
現場を視察したイスラエル国防軍のヘルジ・ハレビ参謀総長は、求められれば対応の準備は整っていると強調した。