イスラム組織ハマスが譲歩の構え、「恒久停戦」の要求取り下げへ
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区での停戦と人質解放に向けたイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉で、ハマス側が譲歩し、恒久的な停戦の要求を取り下げる構えを示していることが分った。
ロイター通信が最初に報じ、交渉チームのハマス幹部が匿名でCNNに確認した。
ハマスは合意に署名する条件として、イスラエルが恒久的な停戦を保証するよう求めてきたが、イスラエル側はこれを拒否している。ハマス側の譲歩により、合意成立の可能性が高まった。
同幹部によると、ハマスは代わりに、3段階の停戦の第1段階である6週間の戦闘休止期間中に恒久停戦への協議を開くとの案を受け入れる。第1段階では、ガザで人質になっているイスラエル人のうち女性や高齢者、負傷者らが解放される。
第2段階の履行に向けたイスラエルとハマスの間接交渉が続く限り、ガザでの戦闘休止と人道支援物資の搬入、イスラエル軍の部分的撤退を仲介国が保証するという。
ハマスは第1段階に入ってから16日以内に、人質のイスラエル人男性と兵士らの解放に向けた交渉を開始する案にも同意した。
これに先立ち、イスラエルのメディアが報じた同国の草案も、同様の合意条件を挙げていた。草案には「16日以内に第2段階の履行条件を決める間接交渉を開始し、第1段階の5週目末までに完了する」との文言があるとされる。
イスラエルのネタニヤフ首相は4日、交渉団が詰めの交渉に入ることを許可し、これを受けてカタールでの間接交渉が再開。イスラエル側の交渉を主導する情報機関モサドのバルネア長官が現地入りしたが、同氏の帰国後、首相府は「まだ溝がある」との声明を発表した。