ガザ南部ラファを現地取材 「限定攻撃」とはかけ離れた荒廃
ラファに到着するまでに通った、ガザ南端とエジプトの境界に沿った緩衝地帯(通称・フィラデルフィア回廊)ではイスラエルにロケット弾を撃ち込むためのロケット発射装置だけでなく、数十ものトンネルの立坑を発見したという。ハガリ氏が見せてくれたトンネルの立坑は、地下約28メートルに及んでいたという。
イスラエル軍によれば、フィラデルフィア回廊のトンネルはハマスがエジプトから武器を持ち込むために使われ、ガザ地区の奥深くまで入り込んでいる。ハガリ氏は、トンネルの一部はエジプトに向かって伸びているが、それらが機能しており、ガザへの武器の密輸に使われていたかどうかは調査中だと話す。エジプトはトンネルの存在を否定している。
ハガリ氏によると、イスラエル軍はラファで900人以上のハマス戦闘員を殺害し、ハマスのラファ旅団をあと少しで倒せるという。一方でどれだけの武装勢力が一時的に姿を消したかは不明だ。イスラエル軍が撤退し、長期的な戦略やガザにおけるハマスの統治に代わるものがなければ、どれだけの勢力が再集結する可能性があるかは分からない。ハマスはすでにイスラエル軍が以前撤退した他の地域でそのようなことを始めている。
ハガリ氏はラファでの地上作戦がガザでの最後の作戦になるかどうかについて明言を避け、ガザで人質がいる場所の情報や、ハマスがイスラエルに対するテロ攻撃を準備している場所の情報を得たら、同軍は急襲し、攻撃すると語った。