世界の平均気温、観測史上最高を更新 2年連続
(CNN) 7月21日は観測史上、最も暑い日だった。欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」の暫定値によると、この日の世界平均気温は、観測を始めた1940年以来で最高の17.09度を記録した。
世界の平均気温はこれで2年連続、史上最高を更新した。しかし化石燃料汚染による地球温暖化が進む中、これが最後にはならないと専門家は予想する。
21日の平均気温は2023年の記録を0.01度上回ったにすぎない。ただし、23年より前の世界平均気温は約0.3度も低かった。
21日に記録された各地の気温と平均気温(1991~2020年)の気温差を示した地図/C3S/ECMWF
「我々は未知の領域にいる。温暖化が進む中、これからも数カ月、数年にわたって記録が破られ続けるだろう」。コペルニクス気候変動サービスのカルロ・ブオンテンポ所長はそう指摘する。
世界の気温は季節や気象パターン、太陽活動といった自然要因と、化石燃料の燃焼のような人間の活動に起因する汚染などの非自然要因によって変動する。
専門家は昨年の記録について、太平洋の海面水温が上昇するエルニーニョ現象や、地球の大気が熱を閉じ込める化石燃料汚染との関係を指摘していた。
今年はエルニーニョが消滅し、海面水温が低くなるラニーニャ現象に切り替わる中で最高気温が観測されており、人間が引き起こした気候危機の重大な影響を裏付けている。
コペルニクスによると、世界気温の急激な上昇は、主に南極大陸の異常な暑さと関係がある。氷に覆われた広大な南極大陸の急激な温暖化は壊滅的な海面上昇を引き起こす恐れがあるとして、専門家が警鐘を鳴らしている。