フィリピン首都で大規模洪水、台湾も被災 貨物船やタンカー転覆 台風3号
台湾で2人死亡、貨物船転覆
台風ケーミーはフィリピンから北上して25日未明に台湾に上陸。大雨や突風、高潮によって、台湾北東部で少なくとも2人が死亡、300人近くが負傷した。
台湾の大雨は25日も続き、2日連続で空の便が欠航し、金融市場や学校、事業所などが閉鎖されている。山間部では1219ミリの雨を観測した所もある。
水位が上昇した台湾北部新北市の川=25日/Sam Yeh/AFP/Getty Images
台湾消防当局によると、南部の高雄市沖では25日、乗員9人が乗船していたタンザニア船籍の貨物船が、しけに遭って転覆した。同船には救命ボートの装備がなく、乗員全員が投げ出されてライフジャケットで海上に浮いているという。
台風は25日夜、中国南部の福建省に上陸し、暴風や大雨をもたらした。中国ではただでさえ、何週間も続いた大雨や洪水で死者が出ていた。
石油タンカー転覆
フィリピン沿岸警備隊は25日、100万リットル以上の工業用燃料油を積載したタンカー「MTテラノバ」が、マニラ西部のバターン沖で転覆したと発表した。乗員16人は救助され、行方不明になった1人の捜索が続けられている。
沿岸警備隊は流出した油の監視を上空から続けており、推定2カイリの範囲に広がった油が、潮流に乗って運ばれていると伝えた。