イスラエル軍、レバノン首都郊外を攻撃 ヒズボラに報復
(CNN) イスラエル軍は30日、同国が占領するゴラン高原への攻撃の報復として、レバノンの武装組織ヒズボラの司令官を標的に、同国の首都ベイルート郊外を攻撃したと明らかにした。
レバノン国営通信NNAの報道によると、イスラエルの攻撃で1人が死亡、数人が負傷した。一部は重傷という。
イスラエル軍の発表直後、同国のガラント国防相は「ヒズボラは一線を超えた」とソーシャルメディアに投稿した。
イスラエル軍は、子どもらが犠牲になった27日のゴラン高原の町マジュダルシャムスへの攻撃に関与した司令官を標的に攻撃したと述べたが、攻撃の詳細については明らかにしなかった。
NNAは、イスラエル軍の攻撃はドローン(無人機)1機とミサイル3発だったと報じた。
イスラエル軍の発表の前には、ヒズボラ系テレビ局のアルマナルがベイルート南部郊外で大きな爆発音があったと報じた。爆発があったエリアは人口が多く、ヒズボラが拠点を置いている。
CNNが入手した映像では、攻撃箇所から大量の煙が立ち昇っている様子が映っている。
シリアとレバノンの国境に近いマジュダルシャムスへの27日の攻撃では、サッカー場に約30発のロケット弾が撃ち込まれ、子ども12人が死亡、44人が負傷した。これを受けて、イスラエルは今週初め、ヒズボラは「代償を払うことになる」と報復を示唆していた。
マジュダルシャムスへの攻撃では全面戦争に発展しかねないとの緊張が高まっていた。
情報筋によると、イスラエルは今回のベイルートへの攻撃について、米国に前もって通知したという。情報筋は、安全保障に関する窓口を通じて伝えられたと述べたが、通知の日時は明らかにしなかった。