米ロなど7カ国が囚人24人交換 冷戦後最大
(CNN) トルコ大統領府は1日、同国の仲介のもとで米国やロシアなど7カ国が囚人らの交換を行ったと発表した。ロシアでスパイ罪に問われ、収監されていた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記者、エバン・ゲルシュコビッチ氏ら計24人が釈放された。
米国とロシアのほか、ドイツ、ポーランド、ノルウェー、スロベニア、ベラルーシも囚人交換に加わり、トルコのアンカラ空港で身柄が交換された。
米国に引き渡されたのはゲルシュコビッチ氏のほか、元海兵隊員のポール・ウィラン氏、ロシア系米国人ジャーナリストのアルス・クルマシェワ氏、米国の永住権保持者でロシアのプーチン政権を批判してきた人権活動家ウラジーミル・カラムルザ氏。
バイデン米大統領は同日、釈放された4人の家族らと共にホワイトハウスで記者会見に臨み、4人が米国に向かっていることを明らかにした。バイデン氏は「残酷な試練は終わり、いま彼らは自由だ」と述べ、今回の交換は「外交と同盟国との友情の功績」だとして同盟国に謝意を示した。
サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、冷戦以降、最大の囚人交換となるとの見解を示した。
今回の囚人交換では、ロシアが15人、ベラルーシが1人を釈放。西側諸国からはスパイ容疑などで収監されていた計8人のロシア人が釈放された。8人の内訳は米国3人、スロベニア2人、ノルウェー、ポーランド、ドイツが各1人。
ロシアが釈放した15人にはロシア国籍で反体制派の活動家ら7人が含まれ、いずれもロシアを出国しドイツに向かった。
ロシア国営タス通信も今回の取引で引き渡されたロシア市民8人が帰国の途についていると報じた。