ミャンマー武装勢力、北部の要衝を掌握と主張 紛争の転換点となるか
ラショーの住民だった28歳の人物は安全上の問題から「キン・スウェ」という仮名でCNNの取材に応じ、郊外での戦闘の音には慣れていたが、市内の戦闘音は違ったと振り返った。
「夜になると町の上空で絶え間なく砲撃が続いた。携帯電話を手に最新のニュースをみながら、わたしたちはみな、不安を抱えて座っていた。頭上で砲弾がごう音を立てて眠れない夜もあった。いつの間にか眠ってしまい、再び大きな砲撃の音で目が覚めた。人生で経験した中で最も恐ろしい瞬間だった」(キン・スウェさん)
キン・スウェさんはミャンマー第2の都市のマンダレーに避難した。通常なら車で6時間の距離だ。キン・スウェさんによれば、町を離れるためのバスの運賃は高騰しており、大勢の人たちが逃げ出そうとしている。
家族の一部は自宅や仕事を守るためにラショーに残ることを決めた。キン・スウェさんが電話が不通になる前に親戚から聞いた話によれば、MNDAAの兵士が市内に入り込んで、空の建物に陣取り、住民らには避難するよう促したという。
戦闘に巻き込まれた別のラショーの住民は、地元のコミュニティーや近所のフェイスブックのグループに助けを求めるメッセージを送っている。
ある利用者はSNSに「ラショーでは集中攻撃のさ中にある高校に子どもたちと高齢者が取り残されている。彼らは一日中何も食べていない。どうやって助ければいいのかわからない」と投稿した。