イスラエルとヒズボラが交戦 航空便に欠航や遅れ
(CNN) 中東地域で25日、イスラエルと、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で大規模な攻撃の応酬があった。昨年10月に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエルへの奇襲以降、イスラエルとヒズボラとの間では緊張が高まっている。
イスラエルは25日、ヒズボラに対する先制攻撃を実施したと明らかにした。ヒズボラがイスラエル領に向けてミサイルやロケットを発射しようとしているのを検知したためだと説明した。イスラエルの戦闘機100機あまりがイスラエル全土にあるヒズボラの発射装置を攻撃した。
ヒズボラ側はイスラエルの主張を「根拠がない」と指摘。イスラエルに対する攻撃の「第1段階」で対応し、320発のロケット弾やドローン(無人機)を使った攻撃を行った。イスラエル軍によれば、レバノンからイスラエルに対して約200発のロケット弾が発射された。ヒズボラ側は作戦は成功裏に終わったと主張している。
イスラエルでの死傷者は報告されていない。レバノンの保健省によれば、同国南部で3人が死亡した。
イスラエルとヒズボラとの間での国境を挟んだ攻撃の応酬はこの数カ月常態化していた。ヒズボラは先月、イスラエルがレバノン首都ベイルートの南郊で実施した空爆によって司令官を殺害されており、イスラエルに対する報復攻撃を行うとみられていた。
交戦時には航空便は一時的に欠航となり、イスラエルの主要な空港であるベングリオン空港では大幅な遅延が発生している。テルアビブでは海岸が閉鎖されたほか、レジャー活動も休止となった。